ダウンタウンスペシャル くにおくんの時代劇だよ全員集合!
なるほど渡世人って江戸時代の熱血硬派だったのか!といい感じに設定がはまっている。自由に日本各地を巡りつつ、敵をぶちのめしつつ、の気ままなハック・アンド・スラッシュのやつ。しかし渡世人って近頃は物語でも見なくなったなあ。モチーフでも北風小僧の寒太郎とかおむすびまんくらいでは。
必殺技の種類も増えたしパスワードで簡単に最強ステータスにできるし縦横無尽の傍若無人でケンカに明け暮れるのがとにかく楽しい。
砂丘、海、雪国、町、温泉地とエリアの特色も豊かなので、ランダムにうろついている敵とどこで出会うかでケンカにバリエーションが出て、けっこう繰り返し遊べるおもちゃ箱である。
入口の隠された『なぞのみせ』もくすぐりのように楽しい要素。後年こがねむし無しであんますぺしゃるとか手に入れた時は逆に感動した。こんなところにおったんかワレェ!
どこかで聴いたことのある和の楽曲が激しくアレンジされたBGMは白眉。
全体マップ上でどのエリアに「倒すべき敵」がいるか表示される。無限に倒せる最弱ボスのぎんぱち一家はプレイヤーを追いかけてくるが、それ以外のボスたちはプレイヤーから離れるように動くので、追いかける楽しさがあり、かつどこにいるか分からなくて詰むのが避けられている。うまいこと戦いやすい地形のエリアに追い込めるとしてやったり感も出る。
各エリア内でどうやって行くのか分かりにくい場所もあったりして、このエリアに敵がいるはずなのに見つからない???となったとき、知らない場所を見つけると楽しかった。筆者はかわちエリアの一部マップの存在を長いこと知らなかった。
シングルプレイ時もCPU操作のパートナーキャラがおり、デフォルトのつるまつをはじめどんどん進行に応じて増えたりいなくなったりする。設定で味方同士の攻撃の当たり判定をオンにしているとシッチャカメッチャカになるが、オフにしていても投げた岩やら必殺技びっぐばんぐやらは食らうので、筆者はパートナーを基本しばいて退場させていた。つるまつの闇堕ちイベント、そうなるのを見越して作られていたのだろうか?
落ちている物を拾って一時的な武器にできるシステムで、うまいこと投げると頭にかぶせることができる桶(上から踏むと足がはまってぴょんぴょん移動になるのもコミカル)、押す引く担ぐのバリエーションの楽しい大八車、ひるませ力の強い岩と個性も豊か。戸板はカス。
あのダウンタウンシリーズのキャラたちがいろんな配役で出てくるぞ!助っ人外人へいるまんも!みたいなノリだが、にざえもん(まつど)とか誰なの。勢いよくゴムのように世界を力ずくで引っ張って伸ばす豪腕。
シリーズのいつも通りのベルトスクロール地形だが、2DPLTの斜面が角度の種類も豊かに採用されており、砂丘や山地の高低差感がダイナミック。